◎―このプロジェクトのコアメンバーは?
コアメンバーは、
板井 勇二(エリアマネジャー)
阪下 陽子(デイサービス笑楽西宮名塩店 施設長)
山瀬 吉彦(デイサービス笑楽 スタッフ)
サポートメンバーは、
田中 浩敬(ビオネスト本部 組織開発室長)
です。
―そもそもの発端は?
ビオネストグループはグループビジョンとして「地域に『なりたい自分に』つながる“ヘルスケア”エコシステムをつくる」ことを掲げております。このビジョンは、壮大なもので、とてもヘルスケア業界内だけの
「つながり」では実現できません。
特に、ヘルスケア業界は「超」がつくほどアナログ業界であり、最新テクノロジーに疎いことも課題でした。そこで、最新テクノロジーにおけるホットな以下キーワードに関する「パートナー」を常に探しておりました。
・AI(人工知能)
・ロボティクス
・VR(仮想現実)
・AR(拡張現実)
・BC(ブロックチェーン)
・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)
組織開発室長 田中の前職のつながりで、ある大企業の事業開発部門の方にその話をすると「ビジネスVRで業界No.1の企業を紹介できます!」と言っていただき、東京まで会いに行きました。
そこで、VRを何か介護現場で使えないか 様々なアイデアブレストを行い、その結果「旅行などのVRコンテンツを介護施設のご利用者に施設の中にいながら、疑似外出してもらう体験企画にしてはどうか?」と内容骨子が固まり、コンセプトとして「外出(がいしゅつ)レクは古い、これからはVRで内出(ないしゅつ)レクだ!」が出来ました。
―「VRで内出レク」はどういった内容をしたのですか?
VRで内出レクは、「トライアル実施」と「外部のケアマネジャーさんを見学誘致する本番実施」の2ステップで実施しました。
トライアル実施は、デイサービス笑楽西宮名塩店で行いました。まずは、VRというものに触れたことがないご高齢者がどのような反応をされるのか?確認したかったからです。
当日はVRとはそもそも何か?という概念の説明から入り、VR体験したいご利用者に集まってもらい「カヌーに乗って湖を進む」「気球で空の旅をする」「住宅のVR内覧」の3つのVRコンテンツを愉しんでいただきました。
体験されたご利用者からは「スゴイ時代になったものね~」「このゴーグル、孫に買ってもらおうかしら」「これ(VR)があったら、外に行けなくても、外に行った気持ちになれるわね」などのたくさんの喜びの声をいただきました。
中には、「テレビを生まれて初めて見た時の気持ちを思い出した!」と絶賛いただく方もおられました。
1ヵ月後に外部のケアマネジャーさんも施設にお呼びして、「VRで内出レク体験イベント」を行いました。
第2回目は「一番古いけど、一番新しいデイサービスヘ」というコンセプトで、ビオネスト笑楽の第1号店である「西明石店」で行うことになりました。
内容は、トライアルでの反省点を活かして、より多くのご利用者に体験できるように進め方・巻き込み方にしたたこと、加えて見学に来られたケアマネジャーさん達にも、VR体験をしていただくことにしました。
第2回目もご利用者もケアマネジャーさんも大変喜んでいただき、大成功となりました。
―「VRで内出レク」の今後の展望は?
VRコンテンツとVRゴーグルが、「これからの介護レクリエーションとして価値がある」ことが分かったので、次はその応用編として「営業ツールとしてVRを活用する」ための仕組みづくりを進めております。
具体的には、施設に見学に来たくても来られない方に、VRで施設見学やプログラム体験をしていただく「VR体験」「VR見学」を想定しております。
また、VRのコンテンツをさらに充実させることで、「宇宙旅行を体験する」「世界遺産を体験する」など今の介護施設ご利用者の「夢」を叶えるサービスに発展できればと考えております。