◎―このプロジェクトのコアメンバーは?
コアメンバーは、
坂本 大貴(エリアマネジャー、相談支援専門員)
浦 正和(エリアマネジャー)
サポートメンバーは、
田中 浩敬(ビオネスト本部 組織開発室長)
です。
―そもそもの発端は?
一般社団法人後見の社(http://www.sk110.jp/) の代表 宮内康二氏(山野大学教授、ジェロントロジー研究協議会座長代理)に幣グループのある事業所のサポートをしていただいたことが、一番 最初の出会いです。
その事業所でのお仕事は「高齢者の成年後見」に関するものだったのですが、幣グループが障がい福祉事業も展開していることをお伝えすると「障がい児者のお金の問題・対策もとても多くの相談が寄せられている」と教えていただきました。
であれば、幣グループの障がい福祉事業のご利用者と保護者様にも同じニーズがあると考え、「障がい児者・保護者のためのお金の勉強会」の開催という企画骨子がまとまりました。
―コラボ勉強会は、どういったコンセプトと内容で実施したのですか?
「障がいを持つご利用者と保護者向け」で勉強会プログラムを用意しました。
チラシには、興味関心をひくための「フック」として、以下のような仕掛けを記載しました。
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□子ども名義でコツコツ貯金をする
□子どものお金はなるべく使わない
□子どもの実印をまだ作っていない
これらの対応、全て間違いです!
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正解は
(正解) 子ども名義の財産はなるべく作らない
(正解) 法定後見ではなく任意後見契約を使う
(正解) 施設が障がい者や保護者の財産を管理する
なのですが、「一般的に障がい児者の保護者がしている対策」であるため、この仕掛けに反応して「ドキっ」とした保護者様が30名以上、勉強会に参加いただきました。内容は以下の通りです。
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勉強会タイトル「障がい児者を持つ保護者が知っておくべきお金と成年後見の知識」
1)障がい児者・保護者と「お金」について
2)障がい児者・保護者と「成年後見」について
3)質疑応答・フリーディスカッション
講師:宮内康二氏
一般社団法人後見の杜代表 / ジェロントロジー研究協議会座長代理 / 山野学苑教授
早稲田大学卒、南カリフォルニア大学ジェロントロジー(老年学)大学院修了、(株)ニッセイ基礎研究所研究員、東京大学特任助教、を経て現職。高齢者の可能性を探求するジェロントロジー日本版の創造と社会への応用を提唱、ニッセイ基礎研究所のジェロントロジーフォーラムおよび東京大学の高齢社会総合研究機構の基盤を作る。高齢社会の一課題である後見については、後見を受ける高齢者・障害者・未成年者の立場から後見のあり方を探求、結果的に親族や市民による法人後見がベストと考え、全国に先駆け市民後見人養成講座を展開。講師として5千人以上の後見人候補者を育成するとともに、全国各地で50を超える後見法人の立ち上げを支援。後見に関する各種相談を受ける中で法人後見保険、後見制度支援信託、後見アセスメントシート(後見利用の必要度と後見費用を査定するシステム)、後見人相談士、後見オンブズマン等を起案。自治体、家族会、企業等からの講演依頼多数。
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受講者と講師の双方向のやり取りに軸足を置いた勉強会は、参加者からご好評いただき、勉強会終了後も質問が続々と講師に寄せられました。
それほど、専門家が少ない「障がい児者とお金」の問題については、皆さん困っている、誰かに相談したいと思っていることが分かりました。
―「障がい児者とお金」に関する今後の展望は?
ビオネストグループは「障がい福祉事業者の枠を超えた活動」をするイノベーティブな事業体を目指しております。
そこで、弊社では障がい福祉サービスを提供するだけでなく、障がい児者とご家族の「人生をより良くする情報」を継続的に発信する仕組みを構築したいと考えております。具体的には「公式LINE」を運営し、そこに障がい児者と保護者様に登録いただき、「障がい児者とお金」に関する情報などを発信していく計画を進めております。
公式LINEでオンラインで様々な情報を発信しながら、たまにオフラインで勉強会のような人が集まる場をご提供できたらと考えております。