株式会社ビオネスト

障がい福祉

障がい者グループホーム“ラシエル高丘”を「障がいを持つ人と地域の人が共に学び合える場」に!

2024.12.03

ビオネストグループが運営する障がい福祉ブランド「ラシエル」の「ラシエル高丘」で働く古橋へのインタビュー記事をご紹介します。

知人からのひと言がスタート地点

彼女がラシエル高丘に入社したきっかけは、友人のひと言。「静岡県浜松市中央区高丘西に障がい者グループホームが建設中だよ」と教えてもらったのです。この話が彼女をオープニングスタッフ(生活支援員)としてラシエルに導きました。サービス管理責任者へと昇進した今でも、「地域と福祉をつなぐ役割を担う」という初心を忘れずに歩んでいます。

命の尊さを知った経験が介護の原点

ラシエルに入る以前、彼女は認知症グループホームで介護福祉士として働いていました。結婚と出産を経て、「命の尊さ」を強く感じた彼女は、「その感謝の気持ちを社会に還元したい」という思いで障がい福祉の道へ。「障がいはできないことに注目するのではなく、その人の可能性を見つけることが大事」と語る彼女の視点は、福祉に新しい風を吹き込むものでした。

高齢者介護と障がい福祉の違い

介護の現場経験が豊富な彼女にとっても、高齢者介護と障がい福祉には大きな違いがありました。「高齢者介護は体力を使う場面が多いですが、障がい福祉はそれに加えて頭を使います。個別支援が多く、声かけ一つで相手の精神状態を左右することもあります」。繰り返しがプラスになる高齢者介護と違い、障がい福祉では繰り返しがマイナスになることも。「その違いを理解し、丁寧な対応を心がけています」と語る彼女の姿勢は、まさにプロフェッショナルそのものです。

雑巾づくりから始まった地域交流

彼女が取り組んだ地域活動の中で、特に印象深いのが「雑巾づくり」です。「最初はラシエルのお客様(ご利用者)と一緒に雑巾を縫うことから始めましたが、次第に地域の中学生も参加してくれるようになりました」。活動の目的は、ただ雑巾を作ることではありません。障がい者と子どもたちが共通体験を通じて相互理解を深め、人と人とのつながりを強めることです。

最初は緊張していた子どもたちも、次第に「給食の話」や「部活の話」で場を盛り上げ、普段は無口な利用者が驚くほど活発にコミュニケーションをとる場面もありました。「あの瞬間は、福祉の可能性を強く感じましたね」と彼女は語ります。

雑巾から折り鶴へ、広がる活動の輪

活動は雑巾づくりだけに留まりません。折り鶴を作り、警察署の交通安全課が啓発品として使用する取り組みも始めました。これらの活動に参加した中学生が県から表彰を受けた際は、「私たちも一緒に取り組んだことが誇らしい」と笑顔を見せます。

「障がいを持つ方も学び続けるべき」という彼女の信念のもと、お客様(ご利用者)自身が学ぶ場を提供し、可能性を広げる支援が続けられています。「職員が学ぶのは当然ですが、お客様(ご利用者)も無限の可能性を秘めています。それを引き出すのが私たちの役目です」。

「ありがとう」が原動力

彼女が福祉の現場で一番のやりがいを感じるのは、お客様(ご利用者)やその家族からの「ありがとう」の一言。「その言葉のために、スタッフ全員が何をすべきか一生懸命考えます。その先に喜びがあり、その喜びが私たちの励みになるのです」。

未来への展望―共に学ぶ社会を

最後に、彼女が目指す未来を聞きました。「障がいを持つ人と地域の人が共に学び合える社会を実現したい。学ぶことは、誰にとっても成長のきっかけですから」。

彼女の活動は、福祉の枠を超えて地域とのつながりを深めています。その熱意は、福祉の未来を切り開く大きな一歩となるでしょう。